レベルスロマンス

レベルスロマンス
ゴドルフィンの勝負服
欧字表記 Rebel's Romance
香港表記 桀驁之戀
品種 サラブレッド
性別
毛色 青鹿毛
生誕 2018年3月9日(6歳)
Dubawi
Minidress
母の父 Street Cry
生国 アイルランドの旗 アイルランド
生産者 Godolphin
馬主 Godolphin
調教師 Charlie Applebyイギリスの旗 イギリス
競走成績
生涯成績 19戦13勝
獲得賞金 894万7478US$[1]
WBRR L122 / 2022年[2]
勝ち鞍
G1 ベルリン大賞 2022年
G1 オイロパ賞 2022年
G1 BCターフ 2022年
G1 ドバイSC 2024年
G1 チャンピオンズ&CC 2024年
G2 UAEダービー 2021年
G3 グロリアスS 2022年
G3 アミールT 2024年
Listed フレッドアーチャーS 2022年
テンプレートを表示

レベルスロマンス(Rebel's Romance)は、アイルランド生産・イギリス調教の競走馬。主な勝ち鞍は2022年ベルリン大賞オイロパ賞ブリーダーズカップ・ターフ、2024年ドバイシーマクラシックチャンピオンズ&チャターカップである。

戦績

2歳時(2020年)

10月26日ニューカッスル競馬場のオールウェザーの条件戦でウィリアム・ビュイック騎手を背にデビューして初勝利を挙げる。続く11月18日ケンプトン競馬場のポリトラックの条件戦も勝利して連勝する[3]

3歳時(2021年)

1月14日メイダン競馬場のダートの条件戦に出走して3連勝を果たす[3]。2月20日のサウジダービーに出走するが、ピンクカメハメハの4着に敗れた[4]

3月27日のUAEダービー(G2)に出走。後方3番手から馬群の外側を通りながら少しずつ位置を挙げていき、直線残り300mからは1頭突き抜けて2着にパナドールの5馬身半差の圧勝でグループ競走初制覇を果たした[5]

その後はベルモントステークスを目標としていたが、後肢の感染症で回避している[6][7]

4歳時(2022年)

1月21日メイダン競馬場の条件戦で復帰するも、最終コーナーで手応えを失って8着に敗れた[8]。続いて2月11日のカーリンステークス(L)に出走するが11着に敗れている[3]

イギリスに戻ってからは芝に転向して、6月25日のフレッドアーチャーステークス(L)に出走、初芝ながら勝利を挙げた。続いて7月29日のグロリアスステークス(G3)に出走して連勝を挙げる[3]

その後ドイツに渡って8月15日のベルリン大賞(G1)に出走、1番人気に支持された[9]。レースでは後方2番手に控え、直線に入ると大外から進出を開始。一気に先頭に躍り出ると、追い込んできたネリックをクビ差で封じて優勝。芝転向後無傷の3連勝でG1初制覇を果たした[10]

再びドイツに渡って9月25日オイロパ賞(G1)に1番人気で出走。前走と同じく後方2番手からの競馬となり、直線で馬群の中に突っ込みながら進出し、内ラチ沿いに向かいながら伸び、残り200m付近で外のサンマルコを交わしてG1連勝を果たした[11]

その後はアメリカに渡ってブリーダーズカップ開催に参戦、11月5日のブリーダーズカップ・ターフに出走する。1番人気は僚馬ネーションズプライド(英語版)で、ウォーライクゴッデスミシュリフがそれに続き、本馬は4番人気となった[12]。レースは発馬でやや遅れて後方4番手からの競馬となり、中団に位置を上げつつ、第3コーナーで遅れ気味となるも、鞍上に促されて加速を開始。外のミシュリフを張り出しつつ末脚を炸裂させ、直線では力の違いを見せつけるかのように突き抜け、2着ストーンエイジに2馬身1/4差を付けて快勝。G1・3連勝を果たした[13]

5歳時(2023年)

2023年の初戦にはドバイシーマクラシックの前哨戦であるドバイシティーオブゴールド(G2)が予定されていたが、3月1日の定期検査で前脚に炎症が見られたため回避し[14]、ドバイシーマクラシックに直行することとなった。3月25日に予定通り出走し、2番人気で迎えたが、イクイノックスの7着に沈み、連勝は5で途絶えた[15]

その後ボーリンググリーンステークスに出走したものの、転倒し、鞍上のリチャード・マレンが落馬した為競走中止となった。レベルスロマンスに異状は認められなかったものの、マレンはオルバニー医療センターへ救急搬送された[16]。後にジョーハーシュ・ターフクラシックSを4着で終えた後、再びドイツに渡ってバイエルン大賞へ登録したものの、出走取消になった[17]

シーズン最後のレースとなるワイルドフラワーステークスに出走し、優勝。一年ぶりの勝利となった。

6歳時(2024年)

2月17日のアミールトロフィー(G3)に出走。ハナに立つ勢いのノースブリッジを交わして逃げの体制。直線は埒沿いを通って逃げ込み遅れてやってきたゼッフィーロの追撃を3馬身差で退けて勝利を挙げた。レース後に鞍上のビュイックは「(レベルスロマンスを逃がすのは)プランAではなかったけど、チャーリー(アップルビー調教師)は10番枠から先行させたがっていた」「彼は先頭で凄くリラックスしていたよ」「BCターフを勝ったのはそれほど前ではないから、ベストの状態に戻ったようだね」とレベルスロマンスの復活の手応えを語った[18]

続いて3月30日のドバイシーマクラシック(G1)に出走、JRAオッズで8番人気となった[19]。発馬を決めて2番手を確保する。スローペースの展開に身を任せる形となり、淡々とした流れとなった。最終コーナーのところでレベルスロマンスら前3頭とジャスティンパレス以下との間隔が開き、その一方でレベルスロマンスは進出を開始。後続を突き放してシャフリヤールが巻き返しを図らんとするも、間隔を保ってそのまま押し切り2馬身差を付ける完勝とした[20]

競走成績

以下の内容はレーシング・ポスト[21]JRA-VAN Ver.World[22]による。

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2020.10.26 ニューカッスル 条件戦 オ1600m(良) 1着 W.ビュイック 1馬身 (Movin Time)
0000.11.18 ケンプトン 条件戦 オ1600m(良) 1着 W.ビュイック 4馬身 (Anmaat)
2021.01.14 メイダン 条件戦 ダ1600m(良) 1着 W.ビュイック アタマ (Mouheeb)
0000.02.20 KAA サウジダービー G3 ダ1600m(良) 4着 W.ビュイック 5馬身 Pink Kamehameha
0000.03.27 メイダン UAEダービー G2 ダ1900m(良) 1着 W.ビュイック 5+12馬身 (Panadol)
2022.01.21 メイダン 条件戦 ダ2000m(良) 8着 W.ビュイック 25馬身 Dubai Icon
0000.02.11 メイダン カーリンS L ダ2000m(良) 11着 W.ビュイック 27馬身 Appreciated
0000.06.25 ニューマーケット フレッドアーチャーS L 芝2400m(良) 1着 W.ビュイック 3+34馬身 (Kemari)
0000.07.29 グッドウッド グロリアスS G3 芝2400m(良) 1着 W.ビュイック 1馬身 (Kemari)
0000.08.14 ホッペガルテン ベルリン大賞 G1 芝2400m(良) 1着 J.ドイル クビ (Nerik)
0000.09.25 ケルン オイロパ賞 G1 芝2400m(稍) 1着 W.ビュイック +34馬身 Sammarco
0000.11.05 キーンランド BCターフ G1 芝2400m(良) 1着 J.ドイル 2+14馬身 (Stone Age)
2023.03.25 メイダン ドバイSC G1 芝2410m(良) 7着 W.ビュイック 11馬身 Equinox
0000.07.30 サラトガ ボーリンググリーンS G2 芝2200m(稍) 中止 R.マレン Channel Maker
0000.10.07 アケダクト ジョーハーシュ・ターフクラシックS G1 芝2400m(重) 4着 W.ビュイック 5+34馬身 War Like Goddess
0000.11.05 ミュンヘン バイエルン大賞 G1 芝2400m(重) 取消 D.タドホープ Junko
0000.12.13 ケンプトン ワイルドフラワーS L オ2400m(良) 1着 W.ビュイック 1+14馬身 (Elegant Man)
2024.02.17 アルライヤン アミールT G3[注 1] 芝2400m(良) 1着 W.ビュイック 3馬身 (Zeffiro)
0000.03.30 メイダン ドバイSC G1 芝2410m(良) 1着 W.ビュイック 2馬身 (Shahryar)
0000.05.26 沙田 チャンピオンズ&チャターC G1 芝2400m(良) 1着 W.ビュイック 2馬身 (Five G Patch)

血統表

レベルスロマンス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミスタープロスペクター系

Dubawi
2002 鹿毛
父の父
Dubai Millennium
1996 鹿毛
Seeking the Gold Mr Prospector
Con Game
Colorado Dancer Shareef Dancer
Fall Aspen
父の母
Zomaradah
1995 鹿毛
Deploy Shirley Heights
Slightly Dangerous
Jawaher *ダンシングブレーヴ
High Tern

Minidress
2009 黒鹿毛
Street Cry
1998 黒鹿毛
Machiavellian Mr. Prospector
Coup de Folie
Helen Street Troy
Waterway
母の母
Short Skirt
2003 黒鹿毛
*ディクタット *ウォーニング
*アルヴォラ
Much Too Risky Bustino
Short Rations
母系(F-No.) Feronia(FN:8-d) [§ 2]
5代内の近親交配 Mr. Prospector S4×S4、Slightly Dangerous S4×M5 [§ 3]
出典
  1. ^ [23]
  2. ^ [23]
  3. ^ [23]

注釈

  1. ^ 2024年時点において国際グレードはG3であるとともにカタールのローカルG1となっている。

脚注

  1. ^ “Rebel's Romance”. Godolphin. https://www.godolphin.com/horses/rebels-romance-ire 
  2. ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2022”. IFHA. 2023年1月18日閲覧。
  3. ^ a b c d “レベルスロマンス(Rebel's Romance) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  4. ^ “サウジダービー 2021/2/20(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  5. ^ “【UAEダービー】地元ゴドルフィンのレベルスロマンスが快勝、日本勢はタケルペガサスの4着が最高”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  6. ^ “UAEダービー制したレベルスロマンス、目標は米三冠ラストのベルモントS”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  7. ^ “ベルモントSのフランスゴデイナは5番枠に決定、レベルスロマンスが回避”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  8. ^ “昨年のUAEダービー馬レベルスロマンス、復帰戦で見せ場作れず”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  9. ^ “ベルリン大賞(G1) 2022/8/14(日) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  10. ^ “レベルスロマンス、芝転向から無傷の3連勝で独G1ベルリン大賞を制す”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  11. ^ “芝で無敗のレベルスロマンスが独G1オイロパ賞も制す、次はBCターフに挑戦か”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  12. ^ “ブリーダーズカップターフ(G1) 2022/11/5(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  13. ^ “ドイツで覚醒したレベルスロマンス、BCターフも制してG1レース3連勝”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月11日閲覧。
  14. ^ Kieckhefer, Bob (2023年3月1日). “Godolphin Super Saturday Team Is Minus Rebel's Romance”. www.bloodhorse.com. 2024年2月6日閲覧。
  15. ^ “【ドバイシーマクラシック】イクイノックスがノーステッキで圧巻の逃げ切り!”. JRA-VAN Ver.World (2023年3月26日). 2023年9月5日閲覧。
  16. ^ Rollins, Molly (2023年7月31日). “Mullen Remains Under Medical Care at Albany”. www.bloodhorse.com. 2024年2月6日閲覧。
  17. ^ “Großer Preis von Bayern ohne Rebel’s Romance” (ドイツ語). galopponline.de (2023年11月4日). 2024年2月6日閲覧。
  18. ^ “カタールG3アミールトロフィーの日本勢、レベルスロマンスの後塵拝すも大きな存在感 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2024年3月31日閲覧。
  19. ^ “出馬表 | 2024ドバイシーマクラシック | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World. 2024年3月31日閲覧。
  20. ^ “【ドバイシーマクラシック】地元のレベルスロマンスがシャフリヤールら日本勢を振り切る | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2024年3月31日閲覧。
  21. ^ “Renel's Romance | Race Record & Form | Racing Post” (英語). racingpost.com. レーシング・ポスト. 2024年1月17日閲覧。
  22. ^ “レベルスロマンス(Rebel's Romance) | 競馬データベース”. JRA-VAN Ver.World. JRAシステムサービス株式会社. 2024年1月17日閲覧。
  23. ^ a b c “血統情報:5代血統表|Rebel's Romance(IRE)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年11月11日閲覧。

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 JBISサーチ、Racing Post
   

01回(1984年) フランスの旗 ラシュカリ
02回(1985年) イギリスの旗 ペブルス
03回(1986年) アメリカ合衆国の旗 マニラ
04回(1987年) アメリカ合衆国の旗 シアトリカル
05回(1988年) アメリカ合衆国の旗 グレートコミュニケーター
06回(1989年) アメリカ合衆国の旗 プライズド
07回(1990年) フランスの旗 インザウイングス
08回(1991年) フランスの旗 ミスアレッジド
09回(1992年) アメリカ合衆国の旗 フレイズ
第10回(1993年) アメリカ合衆国の旗 コタシャーン
第11回(1994年) フランスの旗 ティッカネン
第12回(1995年) アメリカ合衆国の旗 ノーザンスパー
第13回(1996年) イギリスの旗 ピルサドスキー
第14回(1997年) カナダの旗 チーフベアハート

第15回(1998年) アメリカ合衆国の旗 バックスボーイ
第16回(1999年) アラブ首長国連邦の旗 デイラミ
第17回(2000年) イギリスの旗 カラニシ
第18回(2001年) イギリスの旗 ファンタスティックライト
第19回(2002年) アイルランドの旗 ハイシャパラル
第20回(2003年) アイルランドの旗 ハイシャパラル
第20回(2003年) アメリカ合衆国の旗 ジョハー(同着)
第21回(2004年) アメリカ合衆国の旗 ベタートークナウ
第22回(2005年) フランスの旗 シロッコ
第23回(2006年) イギリスの旗 レッドロックス
第24回(2007年) アメリカ合衆国の旗 イングリッシュチャンネル
第25回(2008年) イギリスの旗 コンデュイット
第26回(2009年) イギリスの旗 コンデュイット
第27回(2010年) イギリスの旗 デンジャラスミッジ

第28回(2011年) アイルランドの旗 セントニコラスアビー
第29回(2012年) アメリカ合衆国の旗 リトルマイク
第30回(2013年) アイルランドの旗 マジシャン
第31回(2014年) アメリカ合衆国の旗 メインシーケンス
第32回(2015年) アイルランドの旗 ファウンド
第33回(2016年) アイルランドの旗 ハイランドリール
第34回(2017年) フランスの旗 タリスマニック
第35回(2018年) イギリスの旗 エネイブル
第36回(2019年) アメリカ合衆国の旗 ブリックスアンドモルタル
第37回(2020年) アイルランドの旗 タルナワ
第38回(2021年) イギリスの旗 ユビアー
第39回(2022年) イギリスの旗 レベルスロマンス
第40回(2023年) アイルランドの旗 オーギュストロダン

   

国際G1昇格前:
01回(1998年) アラブ首長国連邦の旗 ストアウェイ
02回(1999年) イギリスの旗 フルーツオブラヴ
03回(2000年) イギリスの旗 ファンタスティックライト
04回(2001年) 日本の旗 ステイゴールド

国際G1昇格後:
05回(2002年) イギリスの旗 ネイエフ
06回(2003年) アラブ首長国連邦の旗 スラマニ
07回(2004年) フランスの旗 ポリッシュサマー

08回(2005年) イギリスの旗 フェニックスリーチ
09回(2006年) 日本の旗 ハーツクライ
第10回(2007年) 香港の旗 ヴェンジェンスオブレイン
第11回(2008年) 南アフリカ共和国の旗 サンクラシーク
第12回(2009年) アラブ首長国連邦の旗 イースタンアンセム
第13回(2010年) イギリスの旗 ダーレミ
第14回(2011年) アラブ首長国連邦の旗 リワイルディング
第15回(2012年) フランスの旗 シリュスデゼーグル
第16回(2013年) アイルランドの旗 セントニコラスアビー
第17回(2014年) 日本の旗 ジェンティルドンナ

第18回(2015年) フランスの旗 ドルニヤ
第19回(2016年) イギリスの旗 ポストポンド
第20回(2017年) イギリスの旗 ジャックホブス
第21回(2018年) アラブ首長国連邦の旗 ホークビル
第22回(2019年) アラブ首長国連邦の旗 オールドペルシアン
第23回(2020年) 開催中止
第23回(2021年) イギリスの旗 ミシュリフ
第24回(2022年) 日本の旗 シャフリヤール
第25回(2023年) 日本の旗 イクイノックス
第26回(2024年) アラブ首長国連邦の旗 レベルスロマンス