2021年オランダグランプリ

オランダの旗 2021年オランダグランプリ
レース詳細
日程 2021年シーズン第13戦
決勝開催日 9月5日
開催地 ザントフォールト・サーキット
オランダの旗 オランダ 北ホラント州ザントフォールト
コース長 4.259km
レース距離 72周(306.648km)
決勝日天候 晴れ
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:08.885
ファステストラップ
ドライバー イギリスの旗 ルイス・ハミルトン
タイム 1:11.097(72周目)
決勝順位
優勝
2位
3位

2021年オランダグランプリ: 2021 Dutch Grand Prix)は、2021年のF1世界選手権第13戦として、2021年9月5日ザントフォールト・サーキットで開催され、同地での開催は1985年以来36年ぶりとなった[1]

正式名称は「Formula 1 Heineken Dutch Grand Prix 2021[2]

背景

レース前のチャンピオンシップ順位
前戦ベルギーGPは、F1史上最短レースとなり規定周回数の75%に満たなかったことからハーフポイントが付与された[3]。これにより、フェルスタッペンとレッドブルがそれぞれハミルトンとメルセデスに対し5ポイントずつ差を縮めている。
タイヤ
本レースでピレリが持ち込むドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C1、ミディアム(黄):C2、ソフト(赤):C3の固めの組み合わせ[4]

エントリーリスト

レギュラーシートについては前戦ベルギーGPから変更なし。

エントリーリスト
チーム No. ドライバー コンストラクター シャシー パワーユニット
ドイツの旗 メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワンチーム 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス W12Eパフォーマンス M12Eパフォーマンス
77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス
オーストリアの旗 レッドブル・レーシング・ホンダ 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル RB16B RA621H
11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス
イギリスの旗 マクラーレンF1チーム 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド マクラーレン MCL35M M12Eパフォーマンス
4 イギリスの旗 ランド・ノリス
イギリスの旗 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 18 カナダの旗 ランス・ストロール アストンマーティン AMR21 M12Eパフォーマンス
5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル
フランスの旗 アルピーヌF1チーム 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ A521 E-Tech 20B
31 フランスの旗 エステバン・オコン
イタリアの旗 スクーデリア・フェラーリ 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール フェラーリ SF21 065/6
55 スペインの旗 カルロス・サインツ
イタリアの旗 スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ 22 日本の旗 角田裕毅 アルファタウリ AT02 RA621H
10 フランスの旗 ピエール・ガスリー
スイスの旗 アルファロメオ・レーシング・オーレン 7 フィンランドの旗 キミ・ライコネン アルファロメオ C41 065/6
99 イタリアの旗 アントニオ・ジョヴィナッツィ
88 ポーランドの旗 ロバート・クビサ1
アメリカ合衆国の旗 ウラルカリ・ハースF1チーム 9 ロシア自動車連盟 ニキータ・マゼピン ハース VF-21 065/6
47 ドイツの旗 ミック・シューマッハ
イギリスの旗 ウィリアムズ・レーシング 63 イギリスの旗 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ FW43B M12Eパフォーマンス
6 カナダの旗 ニコラス・ラティフィ
ソース:[5]
追記
  • ^1 - ライコネンはFP3を前に新型コロナウイルスの陽性反応を示し以降のセッションを欠場した。代役はリザーブドライバーのクビサが務めた[6]

フリー走行

FP1[7]
9月3日 11:30 CEST(UTC+2)
トップはルイス・ハミルトン。セッション開始から15分ほど経った頃に、セバスチャン・ベッテルはエンジン故障によりストップ。漏電の可能性があったことから回収作業は進まず、セッションが再開したのは残り6分を切った最終盤だった。
FP2[8]
9月3日 15:00 CEST(UTC+2)
トップはシャルル・ルクレール。予定より5分遅れてスタートした。このセッションもマシントラブルやコースアウトによる計2回の赤旗中断があったものの各車が安定してラップを重ねられた。
FP3[9]
9月4日 12:00 CEST(UTC+2)
トップはマックス・フェルスタッペン。この日も赤旗中断やコース外に飛び出るシーンが見られた。

予選

9月4日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の出典[10]

ポールを獲得したのはマックス・フェルスタッペンで今季6度目。2位には0.038秒差でルイス・ハミルトン、3位にバルテリ・ボッタスと続いた。Q1ではトラフィック、Q2ではウィリアムズ2台のコースアウトの影響を受ける車が多数見受けられた。

予選結果

順位 No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 1:10.036 1:09.071 1:08.885 1
2 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:10.114 1:09.976 1:08.923 2
3 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:10.219 1:09.769 1:09.222 3
4 10 フランスの旗 ピエール・ガスリー アルファタウリ-ホンダ 1:10.274 1:09.541 1:09.478 4
5 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:09.829 1:09.437 1:09.527 5
6 55 スペインの旗 カルロス・サインツ フェラーリ 1:10.022 1:09.870 1:09.537 6
7 99 イタリアの旗 アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ-フェラーリ 1:10.050 1:10.033 1:09.590 7
8 31 フランスの旗 エステバン・オコン アルピーヌ-ルノー 1:10.179 1:09.919 1:09.933 8
9 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ-ルノー 1:10.435 1:10.020 1:09.956 9
10 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド マクラーレン-メルセデス 1:10.255 1:09.865 1:10.166 10
11 63 イギリスの旗 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ-メルセデス 1:10.382 1:10.332 11
12 18 カナダの旗 ランス・ストロール アストンマーティン-メルセデス 1:10.438 1:10.367 12
13 4 イギリスの旗 ランド・ノリス マクラーレン-メルセデス 1:10.489 1:10.406 13
14 6 カナダの旗 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ-メルセデス 1:10.093 1:11.161 PL1
15 22 日本の旗 角田裕毅 アルファタウリ-ホンダ 1:10.462 1:11.314 14
16 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス レッドブル-ホンダ 1:10.530 PL2
17 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル アストンマーティン-メルセデス 1:10.731 15
18 88 ポーランドの旗 ロバート・クビサ アルファロメオ-フェラーリ 1:11.301 16
19 47 ドイツの旗 ミック・シューマッハ ハース-フェラーリ 1:11.387 17
20 9 ロシア自動車連盟 ニキータ・マゼピン ハース-フェラーリ 1:11.875 18
107% time: 1:14.717
ソース:[11][12]
追記
  • ^1 – ラティフィは計画外のギアボックス交換により、5グリッド降格のペナルティ。さらにパルクフェルメ下の車両に変更を加えたため、ピットレーンからのスタート[13]
  • ^2 – ペレスはパワーユニット一式を交換したため、最後尾グリッドへの降格ペナルティ。さらにパルクフェルメ下の車両に変更を加えたため、ピットレーンからのスタート[13]


決勝

9月5日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の出典[14]

ポールポジションのマックス・フェルスタッペンが母国で優勝。2位にルイス・ハミルトン、3位にバルテリ・ボッタスのメルセデス勢が続いた。

予選までの各セッションでは赤旗により中断する場面が見られたが、決勝はスピンやコースアウトする車両によって黄旗が出ても、セーフティーカーが出動することはなかった。そのため、各車のタイヤマネジメントとレースペースによる対決となり、タイヤ戦略[15]は1ストップと2ストップが混在する展開となった。

レース結果

順位 No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア原因 Grid Pts.
1 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 72 1:30:05.395 1 25
2 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 72 +20.932 2 19FL
3 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス メルセデス 72 +56.460 3 15
4 10 フランスの旗 ピエール・ガスリー アルファタウリ-ホンダ 71 +1 Lap 4 12
5 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール フェラーリ 71 +1 Lap 5 10
6 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ-ルノー 71 +1 Lap 9 9
7 55 スペインの旗 カルロス・サインツ フェラーリ 71 +1 Lap 6 6
8 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス レッドブル-ホンダ 71 +1 Lap PL 4
9 31 フランスの旗 エステバン・オコン アルピーヌ-ルノー 71 +1 Lap 8 2
10 4 イギリスの旗 ランド・ノリス マクラーレン-メルセデス 71 +1 Lap 13 1
11 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド マクラーレン-メルセデス 71 +1 Lap 10
12 18 カナダの旗 ランス・ストロール アストンマーティン-メルセデス 70 +1 Lap 12
13 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル アストンマーティン-メルセデス 70 +2 Laps 15
14 99 イタリアの旗 アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ-フェラーリ 70 +2 Laps 7
15 88 ポーランドの旗 ロバート・クビサ アルファロメオ-フェラーリ 70 +2 Laps 16
16 6 カナダの旗 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ-メルセデス 70 +2 Laps PL
17 63 イギリスの旗 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ-メルセデス 69 ギヤボックス 2
18 47 ドイツの旗 ミック・シューマッハ ハース-フェラーリ 69 +3 Laps 11
Ret 22 日本の旗 角田裕毅 アルファタウリ-ホンダ 48 パワーユニット 14
Ret 9 ロシア自動車連盟 ニキータ・マゼピン ハース-フェラーリ 41 ハイドロリクス 18
ソース:[16][17][18]

追記

  • ^FL - ファステストラップの1点を含む

第13戦終了時点のランキング

ドライバーズ・チャンピオンシップ
順位 ドライバー ポイント
1 1 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン 224.5
1 2 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン 221.5
1 3 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス 123
1 4 イギリスの旗 ランド・ノリス 114
5 メキシコの旗 セルジオ・ペレス 108
ソース:[19]
コンストラクターズ・チャンピオンシップ
順位 コンストラクター ポイント
1 ドイツの旗 メルセデス 344.5
2 オーストリアの旗 レッドブル-ホンダ 332.5
1 3 イタリアの旗 フェラーリ 181.5
1 4 イギリスの旗 マクラーレン-メルセデス 170
5 フランスの旗 アルピーヌ 90
ソース:[20]

DHLファステストラップアワード
順位 ドライバー 獲得数
1 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン スペインの旗アゼルバイジャンの旗フランスの旗オーストリアの旗
2 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン エミリア=ロマーニャ州の旗モナコの旗シュタイアーマルク州の旗オランダの旗
3 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス バーレーンの旗ポルトガルの旗
4 メキシコの旗 セルジオ・ペレス イギリスの旗
5 フランスの旗 ピエール・ガスリー ハンガリーの旗
ソース:[21]

  • :いずれもトップ5まで掲載。
  • :ファストテストラップアワードは同数の場合、カウントバック方式がとられている。

脚注

[脚注の使い方]

出典

  1. ^ “F1オランダGP、2021年は開催へ。主催者が収容率3分の2での実施を発表”. auto sport Web (2021年8月14日). 2021年8月31日閲覧。
  2. ^ “Dutch Grand Prix 2021 - F1 Race”. The Official F1 Website. 2020年8月30日閲覧。
  3. ^ “F1ベルギーGP決勝:雨が全てを狂わせた“長くて短い”グランプリ。勝者はフェルスタッペン! ラッセルが初表彰台、角田15位”. jp motorsport.com (2021年8月30日). 2021年8月31日閲覧。
  4. ^ “ピレリ、2021年シーズンの各F1グランプリに持ち込むタイヤコンパウンドを一挙発表”. jp motorsport.com (2021年2月19日). 2021年8月30日閲覧。
  5. ^ 『F1速報 2021年9月16日号 2021年 第12戦 ベルギーGP号』株式会社三栄、2021年9月2日、73頁。 
  6. ^ “ライコネンが新型コロナウイルス陽性! リザーブドライバーのクビサがオランダGPに代役参戦へ”. jp motorsport.com (2021年9月4日). 2021年9月4日閲覧。
  7. ^ “ベッテル停車で長期赤旗、フェルスタッペン好発進も角田裕毅はエンジントラブル / F1オランダGP《FP1》結果とダイジェスト”. Formula1-Data (2021年9月3日). 2021年9月4日閲覧。
  8. ^ “フェラーリ最速、ハミルトン僅か3周 オイル絡みか…後れ取る角田裕毅は立て直し / F1オランダGP《FP2》結果とダイジェスト”. Formula1-Data (2021年9月3日). 2021年9月4日閲覧。
  9. ^ “フェルスタッペン、メルセデスに大差の最速でポール最有力!代役クビサは健闘の走り / F1オランダGP《FP3》結果とダイジェスト”. Formula1-Data (2021年9月4日). 2021年9月6日閲覧。
  10. ^ “フェルスタッペン母国PPでホンダ1-4!最終更新なければハミルトンと”同計時”の激戦 / F1オランダGP《予選》結果とダイジェスト”. Formula1-Data (2021年9月5日). 2021年9月6日閲覧。
  11. ^ “FORMULA 1 HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2021 - QUALIFYING”. Formula 1 (2021年9月4日). 2021年9月6日閲覧。
  12. ^ “FORMULA 1 HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2021 - STARTING GRID”. Formula 1 (2021年9月6日). 2021年9月4日閲覧。
  13. ^ a b “ペレスとラティフィ、F1オランダGPはピットレーンスタート…パルクフェルメ違反”. Formula1-Data (2021年9月5日). 2021年9月6日閲覧。
  14. ^ “F1オランダGP決勝:フェルスタッペンが総力戦を制し初の母国優勝! 角田裕毅はマシントラブル訴えリタイヤ”. jp motorsport.com (2021年9月6日). 2021年9月6日閲覧。
  15. ^ “ピレリ 2021年F1第13戦オランダGP レースレポート”. www.as-web.jp (2021年9月6日). 2021年9月6日閲覧。
  16. ^ “FORMULA 1 HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2021 - RACE RESULT”. Formula 1 (2021年9月5日). 2021年9月6日閲覧。
  17. ^ “FORMULA 1 HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2021 - FASTEST LAPS”. Formula 1 (2021年9月5日). 2021年9月6日閲覧。
  18. ^ 『F1速報2021年総集編』株式会社三栄、2021年12月28日、183頁。 
  19. ^ “2021 Formula One Dutch Grand Prix - Driver Standings”. motorsportSTATS (2021年9月5日). 2021年9月6日閲覧。
  20. ^ “2021 Formula One Dutch Grand Prix - Team Standings”. motorsportSTATS (2021年9月5日). 2021年9月6日閲覧。
  21. ^ “2021 DHL FASTEST LAP AWARD”. Formula 1 (2021年9月5日). 2021年9月6日閲覧。
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次戦
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