2の立方根

2 の立方根(にのりっぽうこん)は、立方(3乗)して 2 になる数である。すなわち、

r 3 = r × r × r = 2 {\displaystyle r^{3}=r\times r\times r=2}

を満たす数 r のことである。 2 の立方根に関する作図問題としては、立方体倍積問題が古代から知られている。

概要

2 の立方根は複素数の範囲に 3 つあり、そのうち 1 つは実数である。実数の立方根を

2 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{2}}}

と書き、虚数の立方根は

1 + 3 i 2 2 3 {\displaystyle {\frac {-1+{\sqrt {3}}\,i}{2}}{\sqrt[{3}]{2}}} , 1 3 i 2 2 3 {\displaystyle {\frac {-1-{\sqrt {3}}\,i}{2}}{\sqrt[{3}]{2}}}

と書き表すことができる。

2 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{2}}} 無理数であることは、2の平方根の場合と同様、有理根定理背理法無限降下法)、または素因数分解の一意性を利用して証明することができる。
オンライン整数列大辞典では 2 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{2}}} 十進記数法における小数点以下 107 桁まで表示されている[1]

2 3 = {\displaystyle {\sqrt[{3}]{2}}=} 1.2599210498 9487316476 7210607278 2283505702 5146470150 …

この数の並びには無限回の循環はない。このことは、 2 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{2}}} 無理数であることによる[注釈 1]

性質

2 3 = 1 + 1 3 + 1 1 + 1 5 + 1 1 + 1 1 + 1 4 + 1 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{2}}=1+{\cfrac {1}{3+{\cfrac {1}{1+{\cfrac {1}{5+{\cfrac {1}{1+{\cfrac {1}{1+{\cfrac {1}{4+{\cfrac {1}{\ddots }}}}}}}}}}}}}}}

となる。これはしばしば [1; 3, 1, 5, 1, 1, 4,...] と表記される。連分数展開を途中で打ち切ることで、 2 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{2}}} の近似値を計算することができる。

脚注

出典

  1. ^ オンライン整数列大辞典の数列 A002580 2018年2月11日閲覧

注釈

  1. ^ 逆に、循環小数として表現できるような数は全て有理数である(無理数ではない)。有理数とは、整数の比によって表すことのできる数のことを言う。

関連項目

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