田令

曖昧さ回避 この項目では、律令法の令の編目について説明しています。古代日本の屯倉に設置された役職である田令(田領/たづかい)については「田令 (屯倉)」をご覧ください。


田令(でんりょう)は、の編目の1つ[1][2][3]養老令では9番目に位置して全37条から成り立つ[1][2]

睡虎地秦簡の中に「田律」が含まれていることから、中国ではの時代には既に田地に関連した法令が整備されていたことが分かるが、「田令」の名称を持つ法令が登場するのはの開皇令が初めてである[3]

養老令には田租の税率や納入時期、口分田班田収授や管理、位田職分田功田賜田公田神田寺田官田駅田園地宅地・競田・新出地・荒廃田などの規定が設けられている[1][2]

宅地と園地のみは売買を許されていたが、口分田や位田・職分田などは売買は禁止されて厳格な条件下で1年単位での賃貸借(賃租)のみが許されていた[2]

大宝令は現存する逸文からは六年一班や荒廃田に関する規定において異なる部分があるものの、養老令の規定と基本的には同じであったとみられる。また、天平15年(743年)には墾田永年私財法が施行されているにもかかわらず養老令にはその影響がみられないことからも大宝令から養老令に変わる時に大きな変更がなかったことが裏付けられる[1]

また、隋やの田令と異なり、大宝令・養老令の田令は永業田の規定を導入しなかったこと、令全体の後半部分ではなく前半部分に編目の順番を移していることも特徴と言える[3]

脚注

  1. ^ a b c d 石上『国史大辞典』
  2. ^ a b c d 島『平安時代史事典』
  3. ^ a b c 榎本『日本史大事典』

参考文献

  • 石上英一「田令」(『国史大辞典 9』(吉川弘文館、1988年) ISBN 978-4-642-00509-8)
  • 榎本淳一「田令」(『日本史大事典 4』(平凡社、1993年) ISBN 978-4-582-13104-8)
  • 島善高「田令」(『平安時代史事典』(角川書店、1994年) ISBN 978-4-04-031700-7)
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