ロベルト・ヴィセンティーニ

ロベルト・ヴィセンティーニ(Roberto Visentini、1957年6月2日 - )は、イタリアガルドーネ・リヴィエーラ出身の元自転車競技選手。

経歴

ジロ・デ・イタリア総合優勝までの歩み

1975年に開催された、ジュニア世界選手権・個人ロードレースの初代チャンピオン。1978年にプロ転向。1980年ブエルタ・ア・エスパーニャで区間2勝、1983年ティレーノ~アドリアティコ総合優勝、1983年1984年ジロ・デ・イタリアで各区間1勝等の実績を挙げる。

選手生活のハイライトは、1986年に行われたジロ。前年のツール・ド・フランスで総合2位となったグレッグ・レモンが、ジロとツールのダブル制覇をもくろんで出場した他、フランチェスコ・モゼールジュゼッペ・サローニらが虎視眈々と上位をうかがっていたが、第16ステージでサローニからマリア・ローザを奪い取るや、そのまま押し切って総合優勝を飾った。しかし翌年のジロが、ヴィセンティーニの今後の選手生活をも大きく変えてしまうことになる。

ステファン・ロッシュとの確執

この年のジロでは、カレラチームのチームメイトであるステファン・ロッシュと序盤からマリア・ローザの争奪戦を繰り広げていたが、第13ステージにおいてロッシュからマリア・ローザを奪い取った時点で、連覇が見えたかに思われた。ところが、ロッシュはその後のステージにおいて、クライマーの力を借りながら、ヴィセンティーニにアタックを仕掛け、第15ステージで再びマリア・ローザを奪い返した。またカレラチーム側も、この時点でロッシュへのサポートを指示した。ところが、ジロ連覇への意欲を燃やすヴィセンティーニは単独アタックを試みた。しかしそのアタックは失敗に終わり、結局途中棄権せざるを得なくなった。ちなみにこの年のジロはロッシュが制したが、ロッシュは続くツール世界選も制覇し、史上2人目のトリプルクラウンを達成することになる。

その後振るわず

1987年のシーズン終了後、ロッシュはカレラを離れ、フランスのファゴールチームへと移籍。ヴィセンティーニが改めてカレラのリーダーとなったが、その後全く成績が振るわず、翌1989年には移籍を余儀なくされた。しかもその後もこれといった戦績を残せず、1990年に引退した。

カラーパンツの先駆者

自他共に認める伊達男であり、レースの際にはカスクを被らず長髪をたなびかせて走るのがトレードマークであったが、そんなヴィセンティーニにとって我慢できなかったのが野暮なレーサーパンツであった。 現在では多色刷りのレーサーパンツが当たり前になっているが、80年代までは黒無地という規定があり、すべての選手が同じようなレーサーパンツを着用していた。 ある時ビセンティーニはこの規定を無視して色付きのレーサーパンツを着用してレースに出場。当然罰金の処分が下されたが、実力者のヴィセンティーニが公然と反旗を翻したことで同調する選手も増え規定も形骸化し、撤廃されるにいたった。 規定を無視したカラーコーディネイトパンツや特注デザインのジャージといえばチポリーニが代表格であるが、ヴィセンティーニが元祖である。

外部リンク

  • ロベルト・ヴィセンティーニ - サイクリングアーカイヴス(英語)
   










1909  イタリア王国の旗  ルイジ・ガンナ

1910  イタリア王国の旗  カルロ・ガレッティ
1911  イタリア王国の旗  カルロ・ガレッティ
1912  イタリア王国の旗  アタラチーム[注 1]
1913  イタリア王国の旗  カルロ・オリアーニ
1914  イタリア王国の旗  アルフォンソ・カルツォラーリ
1915  第一次世界大戦
1916  第一次世界大戦
1917  第一次世界大戦
1918  第一次世界大戦
1919  イタリア王国の旗  コスタンテ・ジラルデンゴ

1920  イタリア王国の旗  ガエターノ・ベローニ
1921  イタリア王国の旗  ジョバンニ・ブルネーロ
1922  イタリア王国の旗  ジョバンニ・ブルネーロ
1923  イタリア王国の旗  コスタンテ・ジラルデンゴ
1924  イタリア王国の旗  ジュゼッペ・エンリーチ
1925  イタリア王国の旗  アルフレッド・ビンダ
1926  イタリア王国の旗  ジョバンニ・ブルネーロ
1927  イタリア王国の旗  アルフレッド・ビンダ
1928  イタリア王国の旗  アルフレッド・ビンダ
1929  イタリア王国の旗  アルフレッド・ビンダ

1930  イタリア王国の旗  ルイジ・マルキジオ
1931  イタリア王国の旗  フランチェスコ・カムッソ
1932  イタリア王国の旗  アントニオ・ペゼンティ
1933  イタリア王国の旗  アルフレッド・ビンダ
1934  イタリア王国の旗  レアルコ・グエッラ
1935  イタリア王国の旗  ヴァスコ・ベルガマスキ
1936  イタリア王国の旗  ジーノ・バルタリ
1937  イタリア王国の旗  ジーノ・バルタリ
1938  イタリア王国の旗  ジョヴァンニ・ヴァレッティ
1939  イタリア王国の旗  ジョヴァンニ・ヴァレッティ

1940  イタリア王国の旗  ファウスト・コッピ
1941  第二次世界大戦
1942  第二次世界大戦
1943  第二次世界大戦
1944  第二次世界大戦
1945  第二次世界大戦
1946  イタリア王国の旗  ジーノ・バルタリ
1947  イタリアの旗  ファウスト・コッピ
1948  イタリアの旗  フィオレンツォ・マーニ
1949  イタリアの旗  ファウスト・コッピ

1950  スイスの旗  ユーゴ・コブレ
1951  イタリアの旗  フィオレンツォ・マーニ
1952  イタリアの旗  ファウスト・コッピ
1953  イタリアの旗  ファウスト・コッピ
1954  スイスの旗  カルロ・クレリーチ
1955  イタリアの旗  フィオレンツォ・マーニ
1956  ルクセンブルクの旗  シャルリー・ゴール
1957  イタリアの旗  ガストネ・ネンチーニ
1958  イタリアの旗  エルコーレ・バルディーニ
1959  ルクセンブルクの旗  シャルリー・ゴール

1960  フランスの旗  ジャック・アンクティル
1961  イタリアの旗  アルナルド・パンビアンコ
1962  イタリアの旗  フランコ・バルマミオン
1963  イタリアの旗  フランコ・バルマミオン
1964  フランスの旗  ジャック・アンクティル
1965  イタリアの旗  ヴィットリオ・アドルニ
1966  イタリアの旗  ジャンニ・モッタ
1967  イタリアの旗  フェリーチェ・ジモンディ
1968  ベルギーの旗  エディ・メルクス
1969  イタリアの旗  フェリーチェ・ジモンディ

1970  ベルギーの旗  エディ・メルクス
1971  スウェーデンの旗  イェスタ・ペーテルソン
1972  ベルギーの旗  エディ・メルクス
1973  ベルギーの旗  エディ・メルクス
1974  ベルギーの旗  エディ・メルクス
1975  イタリアの旗  ファウスト・ベルトリオ
1976  イタリアの旗  フェリーチェ・ジモンディ
1977  ベルギーの旗  ミシェル・ポランティエール
1978  ベルギーの旗  ヨハン・デミュインク
1979  イタリアの旗  ジュゼッペ・サローニ

1980  フランスの旗  ベルナール・イノー
1981  イタリアの旗  ジョヴァンニ・バッタリン
1982  フランスの旗  ベルナール・イノー
1983  イタリアの旗  ジュゼッペ・サローニ
1984  イタリアの旗  フランチェスコ・モゼール
1985  フランスの旗  ベルナール・イノー
1986  イタリアの旗  ロベルト・ヴィセンティーニ
1987  アイルランドの旗  ステファン・ロシュ
1988  アメリカ合衆国の旗  アンドリュー・ハンプステン
1989  フランスの旗  ローラン・フィニョン

1990  イタリアの旗  ジャンニ・ブーニョ
1991  イタリアの旗  フランコ・キオッチョーリ
1992  スペインの旗  ミゲル・インドゥライン
1993  スペインの旗  ミゲル・インドゥライン
1994  ロシアの旗  エフゲニー・ベルズィン
1995  スイスの旗  トニー・ロミンゲル
1996  ロシアの旗  パヴェル・トンコフ
1997  イタリアの旗  イヴァン・ゴッティ
1998  イタリアの旗  マルコ・パンターニ
1999  イタリアの旗  イヴァン・ゴッティ

2000  イタリアの旗  ステファノ・ガルゼッリ
2001  イタリアの旗  ジルベルト・シモーニ
2002  イタリアの旗  パオロ・サヴォルデッリ
2003  イタリアの旗  ジルベルト・シモーニ
2004  イタリアの旗  ダミアーノ・クネゴ
2005  イタリアの旗  パオロ・サヴォルデッリ
2006  イタリアの旗  イヴァン・バッソ
2007  イタリアの旗  ダニーロ・ディルーカ
2008  スペインの旗  アルベルト・コンタドール
2009  ロシアの旗  デニス・メンショフ

2010  イタリアの旗  イヴァン・バッソ
2011  イタリアの旗  ミケーレ・スカルポーニ
2012  カナダの旗  ライダー・ヘシェダル
2013  イタリアの旗  ヴィンチェンツォ・ニバリ
2014  コロンビアの旗  ナイロ・キンタナ
2015  スペインの旗  アルベルト・コンタドール
2016  イタリアの旗  ヴィンチェンツォ・ニバリ
2017  オランダの旗  トム・デュムラン
2018  イギリスの旗  クリス・フルーム
2019  エクアドルの旗  リチャル・カラパス

  1. ^ 第4回大会のみ総合優勝はカルロ・ガレッティジョヴァンニ・ミケレットエベラルド・パヴェージからなるチームに与えられた。