フローラルノート

フローラルノート: Floral note)は、の香り、花香調の総称である。香調の範囲は広く[1]柑橘系の香りのシトラスノートと並び、フレグランスの香りの基本となる[2]。女性向けのフレグランスや香粧品には、フローラルノートを基調としたものが多い[3]

概要

ジャスミンローズミュゲライラックナルシサスなど単一の香りのものを「シングルフローラル」、これら複数を調合したり、ウッディ、フルーティ、シトラスなどの香調を加えたものを「フローラルブーケ」と呼ぶ。脂肪族アルデヒドを加えた「フローラルアルデヒド」は、人の体臭を思わせるセクシーな脂肪臭をもつ。香水ではシャネルNo.5アルページュ(英語版)などが知られている。を思わせるグリーン調の香りを加えたものを「フローラルグリーン」と呼び、シャネルNo.19(英語版)フィジー(フランス語版)ポロ(フランス語版)などがこれに当たる。ビャクダンムスクなど、欧米人にとって東洋的な印象をもたらすオリエンタル調の香りを持たせたものは「フロリエンタル (: Floriental note)」と呼ばれ、1985年クリスチャン・ディオールから発売されたプワゾンなどが代表的である[3]

脚注

  1. ^ 『最新 香りの事典』
  2. ^ フレグランスのタイプ(香調)(日本香料工業会
  3. ^ a b 『香りの総合事典』

参考文献

  • 日本香料協会 編『香りの総合事典』朝倉書店、1998年12月1日、247-248頁。ISBN 4-254-25240-4。 
  • 荒井綜一、小林彰夫、矢島泉、川崎通昭『最新 香りの事典』朝倉書店、2000年5月10日、169頁。ISBN 4-254-25241-2。 
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