オリエンタルリフ

The Oriental riff
オリエンタル・リフの一例。

この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。
単音によるオリエンタル・リフAsianRiffSheetMusic.mid Play[ヘルプ/ファイル]
完全四度ボイシングを用いたオリエンタル・リフ[1] Asian Riff Accurate.mid Play[ヘルプ/ファイル]

オリエンタルリフOriental riff)またはアジアンリフAsian riff)は、欧米の文化においてオリエント中国日本、または東アジア全体についてのステレオタイプやイメージを表現する際に用いられるリフまたはフレーズであり、銅鑼が用いられることもある。

歴史

オリエンタルリフは西洋由来のものであり[2]、『アラジンと魔法のランプ』を舞台化した1847年の演劇The Grand Chinese Spectacle of Aladdin or The Wonderful Lampの"Aladdin Quick Step" という場面で使用された記録が残っている[3][4]。 このリフは五音音階を用いられており、西洋人にとっては東洋の音楽(英語版)を思わせるものである。ただし、オリエンタルリフがアジア(特に中国)と結び付けられる一方、このようなリフはアジアだけでなくネイティブアメリカン、さらには古いイングランドの音楽においても出てくるものであり、非特異的な他者性(other)を示している[5]

フジテレビジョンさまぁ〜ずの神ギ問』2017年4月9日放送回における検証結果において、このフレーズの初出は、1933年ジョージ・フォーンビー(英語版)の演奏する"The Wedding Of Mr. Wu"であろうとされている。

使用例

オリエンタルリフおよびその派生形は、西洋文化における様々な音楽で使われている。一例として、カール・ダグラス&ビドゥの『吼えろ! ドラゴン[1][3]ヴェイパーズ(英語版)の"en:Turning Japanese"[3]、ラッシュの"en:A Passage to Bangkok"[3]などがあげられる。日本では、東洋全般ではなく、もっぱら中国をイメージさせるものとして使われており、例えばイー・アル・カンフーなど中国を題材としたもののBGMとして使われている。

関連項目

  • ライトモティーフ
  • 東アジアおよび南西アジアに対するステレオタイプ(英語版)
  • カイロの街、あるいは哀れな田舎娘(英語版) (オリエンタル・リフのアラビア版ともいえる存在)
  • タランテラ・ナポレターナ(英語版)(イタリアン・リフとも呼ばれる)
  • Radio 4 UK Theme
  • アロハ・オエ
  • エル・ハラベ・タパティオ (オリエンタル・リフのメキシコ版ともいえる存在)
  • ボルガの舟歌

脚注

  1. ^ a b “Dadadada-da-da-dun-dun-daa!: The Asian Riff”. Adoption.com: China Adoption blog (2007年2月19日). 2012年7月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月24日閲覧。 Notates riff a perfect fourth higher.
  2. ^ “The Musical Cliché Figure Signifying the Far East”. 2013年8月2日閲覧。
  3. ^ a b c d “Interrogasian: Hyphen’s sensei of sensibility answers your questions about Asian culture”. Hyphen. 2011年4月18日閲覧。
  4. ^ Lisa Martland (2010年6月7日). “Radio: Light Programme”. The Stage. 2011年4月18日閲覧。
  5. ^ Berti, Jim and Bowman, Durrell (2011). Rush and Philosophy, p.193. ISBN 978-0-8126-9716-2.

外部リンク

  • The Musical Cliché Figure Signifying The Far East: Whence, Wherefore, Whither?:オリエンタル・リフの歴史について解説したウェブサイト