アレックス・ハナム

アレックス・ハナム
Alex Hannum
故人
ポジション PF
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 1923年7月19日
没年月日 (2002-01-18) 2002年1月18日(78歳没)
出身地 カリフォルニア州ロサンゼルス
身長(現役時) 201cm (6 ft 7 in)
体重(現役時) 95kg (209 lb)
キャリア情報
出身 南カリフォルニア大学
ドラフト 1948年 4巡目
選手経歴
1948-1949
1949-1951
1951-1952
1952-1954
1954-1956
1956
1956-1957
オシュコシュ・オールスターズ (NBL)
シラキューズ・ナショナルズ
ボルティモア・ブレッツ
ロチェスター・ロイヤルズ
ミルウォーキー/セントルイス・ホークス
フォートウェイン・ピストンズ
セントルイス・ホークス
指導者経歴
1957-1958
1958-1963
1963-1966
1966-1968
1968-1969
1969-1971
1971-1974
セントルイス・ホークス
シラキューズ・ナショナルズ
サンフランシスコ・ウォリアーズ
フィラデルフィア・76ers
オークランド・オークス
サンディエゴ・ロケッツ
デンバー・ロケッツ
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

アレックス・ハナム (Alex Hannum, 1923年7月19日 - 2002年1月18日) はアメリカ合衆国の元バスケットボール選手、指導者。ロサンゼルス出身。アメリカ男子プロバスケットボールリーグのNBA、ABA双方で優勝、最優秀コーチ賞を受賞した初のヘッドコーチであり、両リーグで計3度の優勝を果たした名コーチだった。また1950年代から60年代に掛けて無敵を誇ったボストン・セルティックスを2度も破ったコーチとしても知られる。1998年にはコーチとして殿堂入りしている。

選手キャリア

選手としてのアレックス・ハナムことアレクサンダー・マレー・ハナムは、西カリフォルニア大学卒業後、1948年のBAAドラフトでインディアナ・ジェッツから指名を受けるが、彼の入団を待たずしてジェッツは解散してしまったため、ハナムのルーキーイヤーは1949年から始まり、シラキュース・ナショナルズ、ボルティモア・ブレッツ、ロチェスター・ロイヤルズミルウォーキー/セントルイス・ホークスフォートウェイン・ピストンズを渡り歩き、1956-57シーズンを最後に現役から引退した。NBA通算成績は8シーズン516試合の出場で、3,078得点2,013リバウンド、平均6.0リバウンド4.5リバウンドの成績だった。

コーチキャリア

ハナムは現役として最後のシーズンだった1956-57シーズンからセントルイス・ホークスの選手兼ヘッドコーチとなり、2年目の1957-58シーズンには当時黄金時代を迎えつつあったボストン・セルティックスを破って優勝を果たした。

その後ハナムはシラキュース・ナショナルズ(後のフィラデルフィア・76ers)、サンフランシスコ・ウォリアーズのヘッドコーチを経て、1966年には再び76ersのヘッドコーチに就いた。76ersではセルティックスを再び破って76ersに悲願の優勝をもたらすとともに、異なるチームで優勝に導いた史上初のヘッドコーチとなった。

1968年からはNBAのライバルリーグ、ABAのオークランド・オークスで采配を振る。ハナムのヘッドコーチ就任前年のオークスは22勝56敗の成績だったが、ハナムが指揮して1年目の1968-69シーズンには60勝18敗を記録する大躍進を遂げ、さらに優勝に導いている。

オークスでの指揮は1シーズンのみで、翌シーズンからは再びNBAに戻り、サンディエゴ・ロケッツで2シーズン指揮した。1971年からはABA、デンバー・ロケッツのヘッドコーチ兼ゼネラルマネージャー兼チームプレジデントに就任。1974年まで同職を務めた後、彼のコーチキャリアを終えた。

コーチ通算成績は1213試合、649勝564敗、勝率.533。16シーズンのキャリアで勝ち越したシーズンは9シーズン、プレーオフ出場は11シーズンだった。1964年には当時不振に陥っていたウォリアーズの再興に成功し、最優秀コーチ賞を受賞。オークスを大躍進に導いた1969年にはABAの最優秀コーチ賞を受賞した。

チェンバレンとの関係

ハナムのコーチキャリアの中で最も大きな仕事はフィラデルフィア・76ersを優勝に導いたことである。これは伝説的な八連覇時代として知られる王者セルティックスを破っての優勝であり、76ersにとってもリーグにとっても非常に価値のある優勝だった。当時の76ersの中心選手、ウィルト・チェンバレンは過去に何度もセルティックスの前に優勝の夢を打ち砕かれてきた経緯があり、チェンバレンにとっても念願の優勝となった。そのチェンバレンとハナムの関係は、サンフランシスコ・ウォリアーズ時代まで遡る。

ハナムはチェンバレンがエースを担うサンフランシスコ・ウォリアーズのヘッドコーチに、1963年に就任した。ハナムは当時からチームの得点がチェンバレンに集中し過ぎていることを問題視しており、チェンバレンにシュート機会をチーム全体に分散させること、もっとディフェンスに力を入れることを要求した。ハナムのこの方針にチェンバレンは不満を持ち、険悪な関係となった2人は激しい口論になることも珍しくなかったが、サンフランシスコに本拠地を移転して以来不振に陥っていたウォリアーズは、ハナムの就任1年目に48勝32敗の好成績を記録し、プレーオフではファイナルまで進出した。しかしファイナルではまたしてもセルティックスの前に敗れる結果となった。翌シーズンのウォリアーズは酷い不振に陥り、チェンバレンはこのシーズン中に76ersに移籍し、ハナムもその次のシーズンを最後にウォリアーズのヘッドコーチを退くことになった。

そしてハナムは76ersのヘッドコーチに就任した。チェンバレンと76ersはその前のシーズンでもプレーオフでセルティックスの前に敗れており、チェンバレンはハナムの方針を受け入れることにした。チェンバレンはNBA入りして以来最低となる平均24.1得点に終わったが、チェンバレンに集中していたシュート回数がハル・グリアら他のチームメイトらに分散されたことで逆に76ersのオフェンス力は大きく向上した。新生76ersはリーグを席巻し、当時のNBA記録である68勝13敗を記録。ハナムの方針が正しかったことが証明された。

プレーオフでは地区決勝でついに、この8年間どのチームもなし得なかった打倒セルティックスをやってのけ、ファイナルに進出。ファイナルの相手は皮肉にもウォリアーズだったが、76ersはウォリアーズを破って優勝を果たした。初めて優勝の味を知ったチェンバレンは以後急速に得点への拘りを捨てるようになり、レイカーズに移籍し、ハナムの指揮下を離れた後も、ディフェンスとリバウンドに専念するようになった。

業績・その他

外部リンク

  • コーチ成績
  • 選手成績
  • バスケットボール殿堂
  • Hoopedia
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
セントルイス・ホークス 1957-58NBA優勝

9 ボブ・ペティット | 11 ジャック・コールマン | 12 ウォルター・デイビス | 13 チャック・シェア | 15 ウィン・ウィルフォング | 16 クリフ・ヘイガン | 17 メド・パーク | 19 フランク・セルヴィ | 20 エド・マコーレー | 21 ジャック・マクマホン | 22 スレーター・マーティン | コーチ:アレックス・ハナム

フィラデルフィア・76ers 1966-67NBA優勝

ヘッドコーチ:アレックス・ハナム

オークランド・オークス 1968–69 ABA優勝
  • ヘッドコーチ ハナム
  • レギュラーシーズン
  • プレーオフ
 
コーチ歴
アトランタ・ホークス 歴代ヘッドコーチ

トライシティーズ・ブラックホークス(1946-1951)なし 1946-1949 -- ロジャー・ポッター (Roger Potter)1949-50 -- レッド・アワーバック (Red Auerbach)1949-50 -- デイブ・マクミラン (Dave McMillan)1950-51 -- ミルウォーキー・ホークス(1951-1955) -- ジョニー・ローガン (Johnny Logan (basketball)1950-51 -- マイク・トドロヴィッチ (Mike Todorovich)1950-51 -- ドキシー・ムーア (Doxie Moore)1951-52 -- アンドリュー・リヴェイン (Andrew Levane)1952-54 -- セントルイス・ホークス(1955-1968) -- レッド・ホルツマン (Red Holzman)1953-54/1956-57 -- スレーター・マーティン (Slater Martin)1956-57 -- アレックス・ハナム (Alex Hannum)1956-57/1957-58 -- アンディ・フィリップ (Andy Phillip)1958-59 -- エド・マコーレー (Ed Macauley)1958-60 -- ポール・シーモア (Paul Seymour)1959-62 -- アンドリュー・リヴェイン (Andrew Levane)1961-62 -- ボブ・ペティット (Bob Pettit)1961-62 -- ハリー・ギャラティン (Harry Gallatin)1962-65 -- アトランタ・ホークス -- リッチー・ゲーリン (Richie Guerin)1964-65/1971-72 -- コットン・フィッツシモンズ (Cotton Fitzsimmons)1972-76 -- ジーン・トーモーレン (Gene Tormohlen)1975-76 -- ヒュービー・ブラウン (Hubie Brown)1976-81 -- マイク・フラテロ (Mike Fratello)1980-81 -- ブレンダン・サー (Brendan Suhr)1980-81 -- ケビン・ローアリー (Kevin Loughery)1981-83 -- マイク・フラテロ (Mike Fratello)1983-84/1989-90 -- ボブ・ワイス (Bob Weiss)1990-93 -- レニー・ウィルケンズ (Lenny Wilkins)1993-2000 -- ロン・クルーガー (Lon Kruger)2000-03 -- テリー・ストッツ (Terry Stotts)2002-04 -- マイク・ウッドソン (Mike Woodson)2004-10 -- ラリー・ドリュー (Larry Drew)2010-13 -- マイク・ビューデンホルツァー (Mike Budenholzer)2013-18 -- ロイド・ピアース(Lloyd Pierce)2018–2021 -- ネイト・マクミラン(Nate McMillan)2021–2023 -- クイン・スナイダー(Quin Snyder)2023–

ゴールデンステート・ウォリアーズ 歴代ヘッドコーチ

フィラデルフィア・ウォリアーズ(1946 -1962) -- エディ・ゴットリーブ (Eddie Gottlieb)1946-55 -- ジョージ・セネスキー (George Senesky)1955-58 -- アル・セルヴィ (Al Cervi)1958-59 -- ニール・ジョンストン (Neil Johnston)1959-61 -- フランク・マクガイア (Frank McGuire)1961-62 サンフランシスコ・ウォリアーズ (1962-1971) -- ボブ・フィーリック (Bob Feerick)1962-63 -- アレックス・ハナム (Alex Hannum)1963-66 -- ビル・シャーマン (Bill Sharman)1966-68 -- ジョージ・リー (George Lee)1968-70 ゴールデンステート・ウォリアーズ -- アル・アットルス (Al Attles)1969-80 -- ジョニー・バッチ (Johnny Bach)1979-80 -- アル・アットルス (Al Attles)1980-83 -- ジョニー・バッチ (Johnny Bach)1983-86 -- ジョージ・カール (George Karl)1986-88 -- エド・グレゴリー (Ed Gregory)1987-88 -- ドン・ネルソン (Don Nelson)1988-95 -- ボブ・レイニア (Bob Lanier)1994-95 -- リック・アデルマン (Rick Adelman)1995-97 -- P・J・カーリシモ (P.J. Carlesimo)1997-00 -- ゲイリー・セント・ジーン (Garry St. Jean)1999-00 -- デイブ・コーウェンス (Dave Cowens)2000-02 -- ブライアン・ウィンターズ (Brian Winters)2001-02 -- エリック・マッセルマン (Eric Musselman)2002-04 -- マイク・モンゴメリー(英語版) (Mike Montgomery)2004-06 -- ドン・ネルソン (Don Nelson)2006-10 -- キース・スマート(Keith Smart)2010-2011 -- マーク・ジャクソン(Mark Jackson)2011-2014 --スティーブ・カー(Steve Kerr)2014-

フィラデルフィア・セブンティシクサーズ 歴代ヘッドコーチ

ベニー・ボーグマン(Bennie Borgmann)1946-1948 -- アル・セルヴィ(Al Cervi)1948-1956 -- ポール・シーモア(Paul Seymour)1956-1960 -- アレックス・ハナム(Alex Hannum)1960-1963 -- ドルフ・シェイズ(Dolph Schayes)1963-1966 -- アレックス・ハナム(Alex Hannum)1966-1968 -- ジャック・ラムジー(Jack Ramsay)1968-1972 -- ロイ・ルビン(Roy Rubin)1972-1973 -- ケビン・ローアリー(Kevin Loughery)) #1973 -- ジーン・シュー(Gene Shue)1973-1977 -- ビリー・カニンガム(Billy Cunningham)1977-1985 -- マット・グーカス(Matt Guokas)1985-1988 -- ジム・ライナム(Jim Lynam)1988-1992 -- ダグ・モー(Doug Moe)1992-1993 -- フレッド・カーター(Fred Carter)1993-1994 -- ジョン・ルーカス(John Lucas II)1994-1996 -- ジョニー・デイビス(Johnny Davis)1996-1997 -- ラリー・ブラウン(Larry Brown)1997-2003 -- ランディー・エイヤーズ(Randy Ayers)2003-2004 -- クリス・フォード(:Chris Ford )#2004 -- ジム・オブライエン(Jim O'Brien)2004-2005 -- モーリス・チークス(Maurice Cheeks)2005-2008 -- トニー・ディレオ(Tony DiLeo #)2008-2009 -- エディー・ジョーダン(Eddie Jordan)2009-2010 -- ダグ・コリンズ(Doug Collins)2010-2013 -- ブレット・ブラウン(Brett Brown)2013-2020 -- ドック・リバース(Doc Rivers)2020-2023 -- ニック・ナース(Nick Nurse)2023-

ヒューストン・ロケッツ 歴代ヘッドコーチ

ジャック・マクマーン (Jack McMahon)1967-1970 -- アレックス・ハナム (Alex Hannum)1969-70 -- テックス・ウィンター (Tex Winter)1970-1973 -- ジョニー・イーガン (Johnny Egan)1972-1976 -- トム・ニッソーク (Tom Nissalke)1976-1979 -- デル・ハリス (Del Harris)1979-1983 -- ビル・フィッチ (Bill Fitch)1983-1988 -- ドン・チェイニー (Don Chaney)1988-1992 -- ルディ・トムヤノビッチ (Rudy Tomjanovich)1991-2004 -- ジェフ・ヴァン・ガンディ (Jeff Van Gundy)2003-2007 -- リック・アデルマン (Rick Adelman)2007-08/2010-2011 -- ケビン・マクヘイル(Kevin McHale)2011-2015 -- J・B・ビッカースタッフ(J. B. Bickerstaff)暫定2015-2016 -- マイク・ダントーニ(Mike D'Antoni)2016-2020 -- スティーブン・サイラス(Stephen Silas)2020-2023 -- イーメイ・ウドカ(Ime Udoka)2023-

デンバー・ナゲッツ 歴代ヘッドコーチ

ボブ・バス (Bob Bass)1967-69 -- ジョン・マクレンドン (John McLendon)1969-70 -- ジョー・ベルモント (Joe Belmont)1969-71 -- スタン・アルベック (Stan Albeck)1970-71 -- アレックス・ハナム (Alex Hannum)1971-74 -- ラリー・ブラウン (Larry Brown)1974-79 -- ドニー・ウォルシュ (Donnie Walsh)y197881 -- ダグ・モー (Doug Moe)1980-90 -- ポール・ウェストヘッド (Paul Westhead)1990-92 -- ダン・イッセル (Dan Issel)1992-93/1994-95 -- ジーン・リトルズ (Gene Littles)y1994-95 -- バーニー・ビッカースタッフ (Bernie Bickerstaff)1994-97 -- ディック・モッタ (Dick Motta)1996-97 -- ビル・ハンズリック (Bill Hanzlik)y1997-98 -- マイク・ダントーニ (Mike D'Antoni)1998-99 -- ダン・イッセル (Dan Issel)1999-2002 -- マイク・エヴァンズ (Mike Evans)2001-02 -- ジェフ・バズデリック (Jeff Bzdelik)2002-05 -- マイケル・クーパー (Michael Cooper)2004-05 -- ジョージ・カール (George Karl)2004-13 -- ブライアン・ショウ (Brian Shaw)2013--2015 --メルヴィン・ハント(Melvin Hunt)暫定 2015 --マイケル・マローン(Michael Malone) 2015-